国際化の中心地 アラブ首長国連邦ドバイとは

弊社アルチエはドバイに現地拠点、またパートナー会社を置き日本企業の進出支援も行っています。なぜ我々は世界数多ある都市の中からドバイという土地を選んだのでしょうか?イスラム圏という日本人からは心理的にも遠い国で一帯日本人、日本企業に何が出来るのか。そんな事をお伝えしていきます。

まさに世界の縮図

海外経験の中で、これほどまでに多国籍の人間がビジネスや観光をする国は私たちは知りません。営業先の企業担当者は、フィリピンやベトナム人、インド人やロシア人、もちろん中東の国々や、アフリカ人など一国にして世界中の国々の方との商談が行われています。まさに世界の縮図。それは世界の国々がこの地に可能性とチャンスを見出しているに他ならないのではないでしょうか。

貿易のハブ

中東、ドバイは貿易のハブとして世界でその地位を築いています。ここドバイではその「貿易」というものを肌で感じることが出来ます。どういうことかというと、まさに入り江に貿易をするための船着き場があるのです。また多くの店舗では入口に『wholesale』BtoB取引をしています。という文字が表記されています。小さいお店でも実は相当大きな取引を日々繰り返しているのです。

著しい成長力

ドバイを車で走らせると、建築中の建物の多さに驚かされます。ドバイショックから立ち直り、2020年には万博を控えるドバイはまさに建築ラッシュ。今後どんどんと新しいものを作り出すこの地の熱気は今の日本では感じられない空気の一つです。我々の展示会場のDWCという地域もまた、新国際空港都市を建設すべく日々工事が行われています。今後のさらなる発展が楽しみです。

ドバイにおけるビジネスのポイント

海外ビジネスを考える上で、英語でのコミュニケーションは必須です。英語でのコミュニケーションは日本語より直接的に相手に伝える必要があると言われていますが、中東の地でも同じ事が求められるのでしょうか。弊社の駐在拠点であるドバイでの実際の経験を元にドバイでのビジネスのポイントについて書かせて頂きます。

ビジネスの場ではタフネゴシエーター

アラブ人は総じて温厚で、優しい方々が多いですが、いざ商談の場になると厳しい要求を突き付けてくる事も少なくありません。予備知識としてこのような彼らの特徴を理解しておくことが、商談をスムーズに進めるポイントです。また、これまで彼らが欧米人と多く取引をしてきた経験から、押し売り型営業に慣れており、日本人のお伺い型営業に対しては「あまり売る気が無い」と感じる方が多いようです。

忘れてはいけないイスラム文化

日本人はイスラム文化への理解の乏しさから、イスラム教の考え方を軽視しがちです。いくらビジネスといえど、我々日本人が想像できない程、イスラム教の考え方はアラブ人の心に強く根付いています。イスラム教は単に宗教では無く、「生まれてから死ぬまで」「朝起きてから夜寝るまで」の生活全般を律する「生活規範」です。神である「アッラー」の存在を強く信じ、神との約束を破らないように普段から襟を正して生活しています。特に弱者(女性、老人、子供、貧者)に配慮した生活を心がけています。

面子重視の社会

イスラムの教えの中で心がけるポイントは「面子」重視の社会であるということです。相手の顔を潰すような行為は避けなければいけません。また、長老社会ですので、社会や企業の有力長老と親しくなることによって、ビジネスが円滑に進む事が多いです。「義理人情」を重んじる事も大切なポイントで、長期にわたり良好な人間関係を構築することが望まれます。

対日感情

中東のビジネスマンの日本に対するイメージはありがたい事に総じて良好です。これは今まで先人が積み重ねてきた努力の賜物です。従って、日本製品に対する信頼感にはゆるぎないものがあります。また、近年日本食の人気が急上昇しています。一方で、韓国や中国の製品が多く市場に出回っていますので、価格、品質に対してはシビアに比較されます。
更なる問題点は、日本企業が意思決定までに要する時間の長さには大きな不満を持っているビジネスマンが多いです。出張ベースで商談をし、回答を持ち帰る場合、せめていつまでと時間を明確に設定し、先方の理解を求める事が必要です。

中東ビジネスの心得6か条

ここまで書かせて頂いた内容を踏まえて、心得6か条をまとめました。ドバイは中東であり、イスラム圏であるということをしっかり理解した上で、日本の強みを最大限に生かす事が、商談成功への最短ルートです。

  • 1、自信を持って「押し売り」する事
    欧米人は押し売り型営業です。アラブ人はそれに慣れています。
  • 2、印象に残るプレゼンテーション
    しっかりと作り込んだ資料、分かりやすい英語でプレゼンする必要があります。
  • 3、必要な「Yes]「No」の明確化
    できない事はできないとはっきりと言わないと後々のトラブルに繋がります。
  • 4、なぁなぁでは済まない「契約社会」
    見積もり外で追加でかかる費用等は契約書にその旨を盛り込んでおかなければ絶対に回収することはできません。
  • 5、商談中のジョークとウィット
    商談の始めと終わりに気の利いた冗談を言って相手との距離を縮めましょう。
  • 6、予想外に厳しい競争(価格・品質)
    世界中から製品が集まるので、ただ品質が良いというだけでは売れません。

中東での商談は、予想以上に特徴的であると言えるのではないでしょうか。商品を売り込む際に、彼らの特徴を捉えて提案を準備するには膨大な時間がかかります。彼らとのコミュニケーションのknow howを持った弊社に営業代行をご依頼頂くことで、貴社の商品売り込みにかかる時間を短縮される事をご検討ください。

世界一の高さを誇るブルジュ・カリファを眺めて。

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