訪日外国人が喜ぶサービスについて考えてみた

「海外ビジネス」という言葉のイメージから、海外に出て行って仕事をすると考えられる方が多いかと思いますが、実は日本国内でも海外に関するビジネスは年々増えてきています。今回は国内における海外ビジネスのポイントを見ていきましょう。

年々増える訪日外国人

日本政府観光局(JNTO)の調べによると訪日外国人数は年々増えており、2013年には初の1,000万人台を突破しました。特に2012年以降は毎年20%以上の伸率で、目標2,000万人を掲げる政府のさまざまな取り組みや2020年の東京オリンピックに向けて、観光客の人数は今後ますます増えることが予想されます。

訪日外国人観光客の心をつかむサービス

そのような状況もあり東京や大阪ではホテルの予約が取りにくい状況が続いています。そんな中、外国人観光客から特に人気を博しているビジネスホテルが大阪にあります。そのホテルは主に東アジアからの個人客をターゲットに絞り、さまざまな無料サービスを提供することによって日本ならではのおもてなしを実践しています。国際電話、wifi、ロビーでのフリードリンク、マッサージチェア、そしてパソコン・自転車・日本製美顔器の貸し出し等々、全て無料の太っ腹なサービスです。

このようなきめ細やかなサービスはどのように考えられているのでしょうか。多くのアイデアは外国人従業員から出てくるそうです。自分が日本に来た頃に不便だったことや、あったら良かったなと感じたことをヒントにしているからこそ、かゆいところに手が届くサービスを提供できるようです。また、ロビーでは日々日本の文化に触れられるイベントも開催されていて、こちらも宿泊客に好評だそうです。

もしもアラビア語圏であなた一人だったら・・・

ホテルに限らずお店やレストランで外国人向けへのサービスを考える際、ターゲットとなる外国人にどのようなサービスがあれば便利だと思うか直接聞くことができれば最善かと思います。しかし身近に海外の人がいない環境の方も多くいらっしゃることでしょう。そのような場合は、自分が言葉が全く分からない土地に行ったと想定して考えるのも手です。例えばアラビア語しか通じない国に行くことになりました。アルファベットや漢字と違い、街のサインや看板の字体はさっぱりわかりません。そんな地でどのようなサービスや商品があれば嬉しいと感じるでしょうか・・・。いろんなアイデアが出てきそうですね。

訪日外国人へのサービスとして、おもてなしを身近なところから

ちなみに、仕事にせよ旅行にせよ海外で困った時に現地の人がさりげなく助けてくれるととても大きなインパクトとなり、その国に対して親近感を持つかと思います。私自身、今まで海外でいろんな人に親切にしてもらいました。なのでその恩返しの意味も込めて、大阪駅周辺でスーツケースと地図を持って道に迷っているような人を見かけたら率先して道案内をするようにしています。数分でできるささやかなおもてなしです。ビジネスとは直接関係ないかもしれませんが、このような小さな交流の積み重ねがきっとより良い世界につながることでしょう。